catch-img

【電子申告】給与支払報告書(地方税編)

1月も中旬に差し掛かり、昨年の年末調整手続きを終えた給与事務担当者は、年明け早々、税務署への源泉徴収票・支払調書作成ならびに法定調書合計表の提出準備、また同時に各市町村への給与支払報告書の提出準備などの真っ只中かと思われます。

今回は給与支払報告書を電子申告するにあたり、どの様な手続き取ると良いのかを考察します。手続きには色々な選択肢があるため、そのメリット・デメリットを記載します。

宜しければご参考にされてください。


(1)光ディスク等での提出

光ディスク等とは、CD・DVD・MO・FDなどの記録媒体を使い、給与支払報告書を提出する方法です。給与支払報告書の報告人数が概ね50人以上の場合、給与支払報告書の提出を光ディスク等により行うことができます。ただし、基準年(前々年)に提出すべき所得税の源泉徴収票が100枚以上の事業主(給与支払者)は給与支払報告書の報告人数が50人未満でも、光ディスク等により給与支払報告書を提出することができます。つまり、前々年の源泉徴収票が100枚以上の提出(国税へ)なら、特別な申請なしに光ディスクで送付することが可能です。逆に100枚未満の場合は、事前申請が必要になるため提出先の市町村に確認すると良いでしょう。

光ディスク等で提出するデータはレイアウトは決まっていて「給与支払報告書の受給者レコード」に準拠する必要があります。

※参考レコード

https://www.soumu.go.jp/main_content/000392592.pdf

ただし、光ディスク等の電子申告にあたり、光ディスク等による申告データのみの提出では足りず「書面での給与支払報告書(総括表)」や「光ディスク等のレーベル」「データが空の光ディスク等(特別徴収税額決定通知書返送のため)」なども合わせて提出が必要になります。

さらに前年の10月頃までに事前テストデータを送付しておく必要があり、1月の提出時期に電子申告を行おうと準備しても間に合わないため、今年はあきらめて来年のための準備になるかと思います。

しかし一番のデメリットは提出先の市町村別に光ディスク等を作成しそれぞれに提出しなければなならないことです。これでは業務効率が良いとは言えません。


(2)eLTAXからの提出(エルタックス)

eLTAXとは、地方税ポータルシステムの呼称です。実際はPCdeskという電子申告用ソフトウェアを利用してeLTAXを通じて各市町村へ電子データを送信することになります。そのPCdeskにはWeb版とダウンロード版があり、申告を行うにはダウンロード版のみで行えます。PCdeskをダウンロードするために、まずはeLTAXのWebサイトから利用届出(新規)を行い「利用者ID」と「暗証番号」を取得が必要なります。

利用届出(新規)を行う際は、電子署名が必要なるため、事前に電子証明書(ファイルタイプ・カードタイプどちらでも可)の準備も必要です。

よって電子申告をするまでの道のりとして、

①電子証明書を取得

②eLTAXサイトから利用届出(新規)を提出

③利用者IDと暗証番号を取得

④eLTAXサイトからPCDeskをダウンロード

⑤PCdeskで給与支払報告書データを作成

⑥PCdeskから給与支払報告書と給与支払報告書(総括表)の申告データを送信

といった流れです。慣れてしまえば簡単ですが、最初はかなり複雑に感じると思います。

しかし1度やってしまえば、操作もさほど難しくなくなるため、一度はチャレンジすることをおすすめします。さらに、PCdeskからの申告データ送信は、1度だけ行う事で、各市区町村に自動的に振り分けされて送信されます。手続き1回で全てが完了する仕組みです。

ただし注意点があります。それは前年のデータを引継ぎする事が無く、毎年個人明細書の申告データを1件ずつ手入力することになります。受給者人数(従業員数)が少ない場合は、手入力でもさほどストレスを感じませんが、100人単位になると到底手入力作業は現実的ではありません。

よってCSVデータのひな形を作成しておき、それを毎年取込しながら変更点修正していく方法になるかと思います。この方法なら、よほど従業員の出入りが無い限り、入力や修正の手間も少なくて済むことでしょう。


(3)給与ソフトからの電子申告

eLTAXからの電子申告方法と同様に、

①電子証明書の取得

②eLTAXサイトから利用届出(新規)を提出

③利用者IDと暗証番号を取得

といった準備は必要です。

しかし大きなメリットとして、毎年給与ソフト上で行う年末調整処理によって出来上がる、源泉徴収票/給与支払報告書データを使い、申告データをeLTAXへ直接送信出来ることです。

この場合PCdeskのダウンロードや操作は一切必要ありません。

更に作成済みの給与支払報告書(総括表)も同時にデータ送信できるため、給与ソフトから電子申告メニュー等で申告データを一括送信すれば、電子申告が完了します。

あとは地方税メッセージボックス確認で、受理状況の確認や、通知書等のダウンロードを行うのみです。(だたし特別徴収税額決定通知書データはPCdeskへ返送されます)

さて、いかがでしょうか。給与ソフトからの電子申告を行う方法が圧倒的に手間いらずです。しかし様々な環境下で電子申告を行うケースあるため、一概にこの方法が良いとは言えないかもしれません。しかし事前に良く検討した上で取り組みしなければ、本来手続きの簡素化を行うつもりで電子申告を行ってみたが、結果として多くの手間をかけてしまった。といった事になりかねません。

もしご不安な点があればナイスシステムまでご相談ください。