2022年ものづくり補助金 新設のデジタル枠についてご紹介
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。
令和2年3月10日(火)の公募開始以来、通年で公募を行っていますが令和3年度予算分より大幅な変更がありました。
主な変更点は下記の通りになります。今回のブログでは4.デジタル枠の新設についてご紹介します。
1.従業員規模に応じた補助上限額の設定
2.補助対象事業者の見直し・拡充
3.回復型賃上げ・雇用拡大枠の新設
4.デジタル枠の新設
5.グリーン枠の新設
目次[非表示]
- 1.デジタル枠の新設
- 2.デジタル枠の対象になるには
- 3.補助額と補助率
- 4.11次締め切りのスケジュールと申請方法
- 5.デジタル枠の活用例
- 6.まとめ
デジタル枠の新設
DX(デジタル・トランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者を対象に、補助率を2/3に引き上げた(通常枠は1/2)新たな申請類型が創設されました。
デジタル枠の対象になるには
デジタル枠は特別枠となるので基本要件に加えて追加の要件があります。
基本要件
次の要件をすべて満たす3~5年の事業計画の策定をしていること。
①事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加すること。
②給与支給総額を年率平均1.5%以上増加すること。
③事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にすること。
追加要件
④DXに資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業計画を策定していること。
⑤経済産業省が公開する「DX推進指標」を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出すること。
⑥独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」 の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」いずれかの宣言を行っていること。
出典:中小企業庁ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 令和3年度補正予算の概要
補助額と補助率
デジタル枠の補助上限額750万円、1,000万円、1,250万円と従業員規模により異なる設定となっています。IT導入補助金が最大で350万円なので補助額ではかなり優遇されています。
通常枠の場合は補助率が原則1/2となりますがデジタル枠の場合は補助率が2/3と優遇されています。
11次締め切りのスケジュールと申請方法
ものづくり補助金10次締め切りのスケジュールは次のとおりです。
・公募期間締切:2022年8月18日(木)17時
・採択発表:10月中旬予定
次に、想定される補助金の活用例をご紹介します。
デジタル枠の活用例
中小企業庁のHPに公開されているデジタル枠の活用例になります。
飲食・小売店と食品製造工場を所有している場合の例として、店舗への需要予測システムの導入のほか、新製品開発とあわせて工場にAIを活用した不良品察知システムを導入して、生産性と付加価値の向上を目指す取り組みがあがっています。
IT導入補助金の場合ですとソフトウェアを導入し業務を自動化するといった内容になりますが、ものづくり補助金の場合はITの導入で作業を効率化することはもちろん、新サービス・新事業に繋げる中長期的な戦略が必要となります。
出典:中小企業庁 グリーン・デジタル投資加速化パッケージのご案内
まとめ
IT導入補助金と比べると申請のハードルが高いですが、その分補助上限額などが優遇されています。そのためDXへの取り組みに力を入れている企業にとってはIT導入補助金よりものづくり補助金をおすすめします。
2022年もIT導入補助金もものづくり補助金と同様に予定されています。自分たちに合った補助金を活用しデジタル化を進めてみてはいかがでしょうか。まだ、具体的なスケジュールは公開されていませんがこれから具体的な情報が出てくると思いますので随時ブログでご紹介します。
最新情報はこちらから。
ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト
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