人事労務の負担を軽減!入社・退職手続きをスムーズにするコツ
1年を通じて、入退社が多い時期となりました。人事労務業務における入社・退職手続きは、スムーズな人事異動を実現するために欠かせない重要な業務です。しかし、複雑で煩雑な作業であり、多くの書類を作成したり、関係各部署との調整が必要だったりするため、人事労務担当者にとって大きな負担となっています。
そこで今回は、人事労務の負担を軽減し、入社・退職手続きをスムーズにするコツをご紹介します。これらのコツを参考に、効率的かつ効果的な手続きを実現することで、担当者の負担を軽減し、業務の質を高めることにつながります。
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.入社・退職手続きの現状
- 3.入社・退職手続きをスムーズにするコツ
- 3.1.事前準備をしっかり行う
- 3.2.チェックリストを活用する
- 3.3.テンプレートを活用する
- 3.4.外部サービスを活用する
- 3.5.労務システムを導入する
- 4.労務システム導入のポイント
- 4.1.ポイント3つ
- 4.2.導入効果をイメージする
- 5.まとめ
はじめに
人事労務における入社・退職手続きの重要性
人事労務における入社・退職手続きは、円滑な人事異動を実現するために欠かせない重要な業務です。入社・退職手続きをスムーズに行うことは、以下のようなメリットがあります。
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従業員の満足度向上
スムーズな入社・退職手続きは、従業員の負担を軽減し、満足度を高めることにつながります。特に、新入社員の場合は、入社手続きがスムーズに行われることで、早く業務に慣れることができ、モチベーションも向上します。
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労務管理の効率化
入社・退職手続きを効率化することで、労務管理にかかる時間を短縮することができます。またミスを減らすことができ、労務リスクを低減することもできます。
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法令遵守
入社・退職手続きは、労働基準法や社会保険法などの法令に基づいて行う必要があります。法令を遵守することで、トラブルを防止することができます。
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社内コミュニケーションの活性化
入社・退職手続きは、関係各部署と連携して行う必要があります。スムーズな手続きを行うためには、密なコミュニケーションが不可欠です。
さらに、入社・退職手続きの流れが複雑でわかりにくかったり、必要な書類が多すぎたり、期限が厳しかったりと、様々な悩みを抱えている担当者も多いのではないでしょうか。
人事労務担当者が抱える入社・退職手続きに関する悩み
人事労務担当者が抱える入社・退職手続きに関する悩みには、以下のようなものがあります。
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入社手続き、退職手続きに時間がかかってしまう。
氏名の漢字や読み方が複雑で、登録や確認作業が大変。
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入社・退職手続きに必要な書類が多すぎる。
提出してもらった書類に不備があった際、修正や差し戻し作業が大変。
入社/退職する方が多く、処理担当者が複数いるが、どの処理まで完了したか情報共有がうまくいかない(二度手間、作業漏れが発生してしまう)。
- 入社・退職手続きに関する法令改正が多く、最新の情報に追いつけない。
これらの悩みは、人事労務担当者の業務効率を低下させ、ストレスを増加させる原因となります。
入社・退職手続きの現状
入社時の手続き
まずは、入社時に人事労務の業務担当者が実施する内容1~11を確認してみましょう。
下図は一般的な例です。
※1・・・社内で人事情報を集約しているツール・システムに登録(Excel、スプレッドシート、人事管理システムなど)します。人事管理システムと勤怠・給与のシステムが異なる場合、勤怠・給与システムへ社員情報を登録する回収した書類のファイリングも必要です。
※2・・・この段階より前段階でされているケースもあります。
※3・・・場合によっては、他部署へ依頼をかけることも。
上図1~3で必要な記入書類名・収集情報内容がこちらです。
【記入する書類】
- 入社同意書(誓約書)
- 個人情報収集同意書
- 扶養控除申告書
- 身元確認書類 etc…
【収集する情報】
- 個人情報
- 通勤経路
- 緊急連絡先
- 身元保証人
- 身元確認書類(住民票、免許証など) etc…
ここまで、入社手続きの一般的な流れをご紹介しました。どこかひとつでも書類に不備があった際、修正や差し戻し作業が大変ですね。
退職時の手続き
次に、退職時の実施内容1~5の流れを確認してみましょう。下図は一般的な例です。
上図1~5の必要な記入書類名がこちらです。
- 源泉徴収票
- 退職証明書
- 雇用保険被保険者資格喪失確認通知書 etc…
入社手続きも、退職手続きも一般的な対応だけで、これだけの内容があります。さらに社内ルールなどにより、これ以外の作業が入ってくるかと思います。
これらを管理するのは大変で、そして非常に時間がかかってしまいます。また、各種申請は期限なども定められておりますので、担当者の方のご負担は計り知れません。
このような状況下で、従来の紙ベースの入社・退職手続きでは、業務量が増加し、対応が難しくなっているのが現状です。
入社・退職手続きをスムーズにするコツ
人事労務業務における入社・退職手続きは、スムーズな人事異動を実現するために欠かせない重要な業務です。しかし、複雑で煩雑な作業であり、多くの書類を作成したり、関係各部署と調整したりする必要があります。
ここからは入社・退職手続きをスムーズにするコツをご紹介します。これらのコツを参考に、効率的かつ効果的な手続きを実現することで、担当者の負担を軽減し、業務の質を高めることにつながります。
事前準備をしっかり行う
入社・退職手続きをスムーズに進めるためには、事前準備が重要です。入社・退職時に必要な書類をリストアップし、早めに準備しておきましょう。また、関係各部署との役割分担を明確にしておき、スムーズな連携を図ることも大切です。
具体的な事前準備の例
- 入社・退職時に必要な書類のリストアップ
- 書類の雛形の作成
- 関係各部署との役割分担の明確化
- タイムスケジュールの作成
- 必要に応じて、研修やマニュアルの作成
チェックリストを活用する
入社・退職手続きに必要な書類やタスクをチェックリストにまとめることで、漏れや抜けを防ぐことができます。また、チェックリストを活用することで、進捗状況を簡単に確認することもできます。
チェックリストの活用例
- 入社・退職手続きに必要な書類チェックリスト
- 入社・退職手続きタスクチェックリスト
- 関係各部署への連絡チェックリスト
テンプレートを活用する
入社・退職手続きに必要な書類は、テンプレートを活用することで作成時間を短縮することができます。テンプレートは、人事労務担当者向けの専門サイトや、社内システムなどで入手することができます。
テンプレートの活用例
- 入社・退職手続き申請書テンプレート
- 入社・退職手続きの手順書テンプレート
- 各種書類のテンプレート
外部サービスを活用する
入社・退職手続きの代行やコンサルティングを行う外部サービスを活用することで、人事労務担当者の負担を軽減することができます。特に、専門知識や経験が必要な手続きについては、外部サービスの利用を検討しましょう。
外部サービスの活用例
- 入社・退職手続きの代行サービス
- 法令遵守に関するサポートサービス
労務システムを導入する
近年、人事労務システムを導入する企業が増えています。人事労務システムは、入社・退職手続きをはじめとする様々な人事労務業務を効率化・自動化できるツールです。
労務システム導入のメリット
- 入社・退職手続きの効率化・自動化
- 労務情報の一元管理
- 法令遵守の徹底
- 人事労務担当者の負担軽減
- 業務の質向上
(システムを利用した処理の流れ)
労務システム導入のポイント
ポイント3つ
大きくはこの3つが導入時に気を付けなければいけないポイントです。
- 自社のニーズに合致したシステムを選ぶ
- 導入前にしっかりと検討する
- 導入後の運用もしっかりと行う
このポイントを踏まえ、実際に導入した際の導入効果例をみてみましょう。
導入効果をイメージする
前述した実際によくあるお悩み、これらのお悩みが、システム導入によりどのように解決ができるのか例をみていきます。
(例1:工数削減への対応)
お悩み |
➡
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労務システムの機能 |
➡ |
解決の効果 |
入社手続き、退職手続きに時間がかかってしまう |
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従業員(入社予定者)様にご自身の社員情報などをWebで入力いただき、担当者側では、入力内容の確認をし、適宜修正or差し戻しをすることができる! |
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お名前の漢字や読み方が複雑で、登録や確認作業が大変 |
やり取りを電子化できるため、紙でやり取りをするよりも時間短縮となる! |
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提出してもらった書類に不備があった際、修正や差し戻し作業が大変 |
提出された情報を社員情報に反映できるため、入力ミスや入力の手間が減り、時間短縮できる! |
(例2:情報の抜け漏れへの対応)
お悩み |
➡ |
労務システムの機能 |
➡ |
解決の効果 |
入社/退職処理する方が多く、どの処理まで完了したかわからなくなってしまい、作業漏れが発生してしまう |
タスク管理機能 |
手続きの内容(タスク)を設定しておくことができるため、入社・退職手続きがどこまですすんでいるか、チェックボックスにチェックを入れ管理することができる! |
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担当者が複数おり、どの処理まで完了したか情報共有がうまくいかず、二度手間となることがある | ||||
離職票作成が大変 |
給与データ連携※ |
システム内で必要な項目を入力するだけで、作成・申請が可能に! |
※同メーカーの給与計算ソフトをご利用いただくことで、賃金支払い情報などを給与データを元に初期表示することも可能です。
まとめ
人事労務における入社・退職手続きは、円滑な人事異動を実現するために欠かせない重要な業務です。
しかし、複雑で煩雑な作業であり、多くの書類を作成したり、関係各部署との調整が必要だったりするため、人事労務担当者にとって大きな負担となっています。人事労務の負担を軽減し、入社・退職手続きをスムーズにするためには、様々な工夫が必要です。
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