ブログ

算定基礎届とは 提出目的や重要性を解説

算定基礎届とは? 提出の目的や書き方・提出期限を解説

算定基礎届は、健康保険や厚生年金保険、介護保険の保険料を計算するための報酬月額を決定するために、事業主が年に一度に日本年金機構または健康保険組合 へ提出する書類です。対象となる事業所は、必ず算定基礎届を提出しなければなりません。

算定基礎届は、社会保険料の計算に必要な標準報酬月額を決定するうえで重要な意味を持ちます。本記事では、算定基礎届を提出する目的や書き方ついて紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.算定基礎届とは? 提出の目的と重要性
  2. 2.算定基礎届の提出期限と提出方法
  3. 3.算定基礎届の提出対象
  4. 4.標準報酬月額の算出方法
  5. 5.算定基礎届の書き方
  6. 6. まとめ

算定基礎届とは? 提出の目的と重要性

健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料は、月の報酬を等級ごとに区切った「標準報酬月額」により算出され、従業員の毎月の給与から天引きで徴収されます。

算定基礎届は、社会保険の手続きのために事業所が日本年金機構・健康保険組合に提出する書類のことです。この算定基礎届、正式には「被保険者報酬月額算定基礎届」といい、毎年1回従業員の標準報酬月額を見直す「定時決定」の際に提出します。

定時決定とは、すべての被保険者について標準報酬月額の見直しを行なうために、4月から6月までの給与額をもとに標準報酬月額を算出し決定することです。

この定時決定の手続き時に作成する書類が算定基礎届です。算定基礎届を提出することで、従業員の実際の報酬と標準報酬月額との間に大きな差が生じないようにすることができます。

算定基礎届を提出せず、又は虚偽の届出をしたときは、罰則の適用があり、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が課せられます。

標準報酬月額は、社会保険料の計算だけでなく、将来受け取る年金額にも影響するため、算定基礎届は重要な書類と言えます。

算定基礎届の提出期限と提出方法

提出期限は、毎年7月10日です。 提出方法は、こちらのとおりです。

提出先

・健康保険組合 / 管轄の年金事務所

提出方法

・郵送
・管轄の年金事務所への持参
・電子媒体(CD、DVDなど)、電子申請

提出期間

・毎年7月1日から7月10日まで


算定基礎届の提出対象

算定基礎の対象者は、7月1日の時点健康保険・厚生年金保険の被保険者であるすべての従業員が対象です。

  • 被保険者
  • 70歳以上被用者(70歳以上被用者該当届を提出した者)

休職中などであっても、被保険者の従業員は算定基礎届を提出する必要があります。また、70歳以上の健康保険被保険者は、厚生年金の被保険者ではありませんが、算定基礎届の対象になりますのでご注意ください。

なお以下に該当する従業員は算定基礎届の提出の対象とはならないため、届出は不要です。

1

6月1日以降に被保険者となった従業員                                                             

資格取得時の決定によって翌年8月までの標準報酬月額が決定しているため、対象外となります。

2

6月30日以前に退職した従業員

3

7月に月額変更届を提出する対象となった従業員

昇給などで、固定賃金が変動し4〜6月に支払われた平均給与と、現在の標準報酬月額に2等級以上の差がある場合は、定時決定ではなく月額変更による随時改定を行う必要があります。そのため算定基礎は対象外となります。

4

8月、9月に随時改定が予定されている従業員

8月または9月の随時改定に該当する場合には、随時改定が優先されるため、算定基礎は対象外となり、「月額変更届」の提出が必要となります。


標準報酬月額の算出方法

標準報酬月額は、4月・5月・6月の3カ月(いずれも賃金支払支払基礎日数17日以上※1)に受けた報酬の総額を、その期間の総月数で割った額を報酬月額として標準報酬月額を決定します。

手順は、以下のようになります。

1.

4月・5月・6月に支払った報酬(給与・賞与等)を確認する。

2.

各月の支払基礎日数を調べる。

正社員などで月給制の場合は出勤日数に関係なく暦日数が支払基礎日数となる。

3.

3か月分の報酬の平均額を計算する。※2

4.

3.で計算した平均額を、自社を管轄する都道府県の保険料額表から探す。※3

5.

4.が該当する「標準報酬」欄の「等級」と「月額」をチェックする。

※1
支払基礎日数とは、報酬の支払い対象となった日数のこと。

※2
4月・5月・6月のうち、4月の支払基礎日数が17日未満だった場合、平均報酬月額は5月分と6月分のみで計算されるため、計算式は「5月と6月の報酬の合計額÷2」になる。3カ月とも17日未満の場合は、15〜16日出勤した月を対象とし、3ヵ月とも15日未満の場合は従前の標準報酬月額で定時決定します。

※3
健康保険・厚生年金保険の保険料額表(2024年3月分から)

参照:全国健康保険協会「令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)」

標準報酬月額の有効期間はその年の9月から翌年8月まで1年間適用されます。新しい標準報酬月額に基づいた保険料の支払いは、9月分からとなります。


算定基礎届の書き方

    算定基礎届の用紙は、毎年6月前後に事業所に届きますので、必要事項を記入して提出します。

    算定基礎届の用紙には、5月中旬時点の日本年金機構の被保険者記録にある被保険者の生年月日と氏名、従前の標準報酬月額などがあらかじめ印字されています。異動や退職等で印字されていない被保険者は事業所側が直接追加記入します。


    (被保険者報酬月額算定基礎届)

    出典: 定時決定のため、4月~6月の報酬月額の届出を行うとき

    算定基礎届には、以下の項目を記入する必要があります。

    1. 事業主の氏名または名称
    2. 事業所の所在地
    3. 従業員の氏名
    4. 報酬月額
    5. 標準報酬月額

    健康保険料や厚生年金保険料、介護保険料は、企業と従業員が折半で支払うものです。提出後に間違いが見つかった場合は訂正して再提出ができますが、記入に不安がある場合は、記入例を参考にしたり、日本年金機構へ問い合わせたりすることをおすすめします。

    最新の情報は、日本年金機構のホームページで確認するようにしましょう。

    まとめ

    算定基礎届は、年に一度の業務とはいえ、社会保険料を正しく計算するために必要な重要な書類です。手続き自体は複雑ではないものの、記入漏れやミスによって標準報酬月額の等級が変わり社会保険料額が変わってしまうことがないように細心の注意が必要です。

    その他の業務に支障を来さないよう、いかに効率的に進めるか検討しておくことが大切です。

    >あわせて読みたい

      社会保険適用拡大 2024年10月~従業員数51人以上の企業が新たに対象に 2024年10月より、社会保険適用拡大が施行されます。社会保険の適用拡大とは短時間労働者(主にパート・アルバイト)の方が一定の要件を満たすことで社会保険への加入を義務付ける制度となっています。 これにより、これまで社会保険に加入していなかった従業員数51人以上の企業も、新たに加入することが義務化されます。対象となる企業は、従業員の健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険に加入する必要があります。 今回の記事では適用拡大によるメリットデメリット、今後の対応についてご紹介します。 株式会社ナイスシステム


    業務ソフトメーカー認定の当社インストラクターが、30社以上の業務ソフトを取扱い、サポート致します。マルチベンダーとして中四国(四国四県・広島・岡山)を中心に活動させていただき、それ以外のエリアではオンラインでもご対応致します。


    >導入事例

      株式会社エフエム徳島様の導入事例|業務ソフトで給与・会計・販売管理のお悩みを解決 - ナイスシステム 【導入ソフト】 勘定奉行i11 Sシステム/固定資産奉行i11 Sシステム/入金管理オプション 支払管理オプション/法定調書奉行i11 Bシステム/給与奉行i11 Bシステム/人事奉行i11 Bシステム 【サービス内容】 導入前相談/ソフト選定/ソフトのバージョンアップ/インストール/初期設定/操作説明/他社ソフトへの入替(セットアップ・データ移行) 【形態】 オンプレ 株式会社ナイスシステム


    ご興味のある方はぜひ、無料でダウンロードできるこちらの資料をご覧ください。
    ナイスシステムサービス紹介資料のダウンロード【無料】はこちら


    務ソフト導入で
    お悩みなら、
    お気軽にお問い合わせください

    ご不明な点はお気軽に
    お問い合わせください。
    業務ソフトに関するお役立ち資料を
    こちらからダウンロードできます。

    人気記事ランキング

    カテゴリ一覧

    タグ一覧