失敗しない勤怠管理クラウドの活用術 -機能や選び方もご紹介-
働き方改革やコロナ禍でテレワークが普及したことで、勤怠管理がしづらくなったという企業は多いでしょう。大企業はもちろん、中小企業においても今や勤怠管理システムは必要不可欠なツールといえます。
勤怠管理クラウドの主な機能や選び方も紹介し、成功する勤怠管理のポイントをお伝えします。
目次[非表示]
- 1.勤怠管理の必要性
- 1.1.労働基準法などの法律と労働条件遵守のため
- 1.2.給与計算を正確に行うため
- 2.勤怠管理クラウド導入によるメリットとデメリット
- 2.1.メリット1:業務効率化
- 2.2.メリット2:どこからでもアクセスできる
- 2.3.メリット3:ワークフローを効率化できる
- 2.4.メリット4:運用負担の軽減
- 2.5.デメリット1:担当者の導入準備の負担
- 2.6.デメリット2:従業員が慣れるまでの準備が必要
- 3.勤怠管理クラウドの機能
- 4.失敗しない勤怠管理クラウドの選び方
- 4.1.自社にとって使いやすいシステムか
- 4.2.業界特化型による機能の違い
- 4.3.導入コストと利便性のバランス
- 4.4.既存システムとの連携可能性
- 4.5.サポートの充実度
- 5.まとめ
勤怠管理の必要性
労働基準法などの法律と労働条件遵守のため
労働基準法では、労働時間の上限を「1日8時間、週40時間まで」と定めています。この法定労働時間を超えて働かせる場合、企業は労働組合との間で書面による協定(36協定)を締結し、労働基準監督署に届け出る必要があります。
>動画でご紹介:【3分で分かる!】36(サブロク)協定とは?
給与計算を正確に行うため
勤怠情報は給与計算に利用されます。正しい給与、残業代を計算するためには、時間外労働や休日労働の把握も必要になります。従業員に支払う給与は従業員が労働した時間全てに対して支払わなければなりません。
勤怠管理クラウド導入によるメリットとデメリット
メリット1:業務効率化
勤怠管理クラウドを導入するメリットの一つに業務効率化があります。コロナ禍以降、テレワーク等が普及し働き方も多様化しました。 それに伴い、勤怠管理やそれに伴う給与・交通費精算の業務も複雑化し、バックオフィスの業務負荷増大につながっています。
勤怠管理クラウドを導入することで、勤怠状況の集計やシフトの作成など、手間がかかる単純業務を効率化できます。
メリット2:どこからでもアクセスできる
勤怠管理クラウドはインターネットを介してどこからでもアクセスできます。 リモートワーク等へ対応するためには不可欠です。PCやスマートフォンから手軽に打刻でき、入力ミスの心配もありません。
(メンバーのリアルタイムな在籍情報が閲覧可能)
メリット3:ワークフローを効率化できる
ワークフローの申請・承認を勤怠クラウド内で完結できます。ワークフローを効率化することで適切な休暇取得、時間外労働申請を従業員に促します。
メリット4:運用負担の軽減
常に最新のプログラムに自動更新すること、自動バックアップ機能でデータを安全に保管することができるため、運用負担が軽減されます。
デメリット1:担当者の導入準備の負担
勤怠管理クラウドを導入する前後に、一時的に勤怠管理担当者の負荷が増大する場合があります。これは勤怠管理クラウドに限らず、新しい業務システムを導入したときや社内の制度を変更したときには起こりやすい現象です。
業務システムの変更は、仕事のプロセスを強制的に変更させられることでもあります。導入時の初期設定や社内への周知等、毎月の勤怠〆作業と同時並行で進めるケースが多いでしょう。
勤怠管理クラウド導入の際には、担当者の負担を軽減できるように、ヘルプデスクの設置や、サポート体制が充実しているクラウドサービスを選ぶことなどが重要となるでしょう。
デメリット2:従業員が慣れるまでの準備が必要
勤怠管理クラウドを導入して従業員が慣れるまでにはそれなりに時間がかかると考えておくべきです。勤怠管理システムの導入でデメリットとなりやすいのは、「管理担当者には使いやすくても、従業員には使い勝手が悪かった」など、一方的な視点で検討しがちな点です。
システムを業務に定着させることが重要なので、マニュアルの作成や社内研修の実施、個別にサポートできる窓口設置なども想定していると、スムーズな導入が期待できるでしょう。
勤怠管理クラウドの機能
勤怠管理クラウドシステムは時刻を記録する「打刻機能」のほか、製品によりさまざまな機能を搭載しています。
標準搭載している機能と、オプション機能とに別れますが、メーカーによって標準・オプションの取り扱いには差があるため注意が必要です。
標準機能例
打刻機能 |
出退勤登録がPC、スマホ、タブレットなどマルチデバイスで可能 |
集計機能 |
勤務時間や残業時間など勤怠データを自動で集計 |
ダッシュボード機能 |
個人・組織の勤怠状況をWeb でリアルタイムで確認可能 |
オプション機能例
休暇管理機能 |
誰がいつ取得したか、何日残っているかなど取得状況を確認できる |
工数管理機能 |
システム上から、簡単に休暇取得や残業申請・承認が行える |
ワークフロー機能 |
何に時間を費やしたのか登録・集計・分析できる |
シフト管理機能 |
シフトの作成・配布・割当などをシステム上で一元管理 |
アラート機能 |
長時間労働や、打刻漏れを管理職に知らせる機能 |
>導入事例
失敗しない勤怠管理クラウドの選び方
勤怠管理クラウドにはさまざまなサービスが存在し、業種や業態によって合う合わないサービスがあります。導入する際には、自社の課題を洗い出した上でそれに対応できるシステムかどうか、導入目的を明確にしてから選びましょう。
以下に、選ぶ際のポイントを記載します。
自社にとって使いやすいシステムか
クラウド勤怠管理を導入する際には、自社の雇用・勤怠形態に合わせたシステムを選ぶことが重要です。シフト制や変形労働時間、残業、直行・直帰などの社内ルールに適合する機能があるかを確認しましょう。
例えば、シフト管理業務の負荷を低減させたい飲食業の会社において、テレワーク対応が主軸でシフト管理機能が弱いシステムを導入してもあまり効果は見込めません。
さらに、従業員にとっての使いやすさも試したい場合は、無料トライアルがあるシステムを選ぶのも一つの方法です。
業界特化型による機能の違い
業界ごとに必要な勤怠管理の機能は異なります。自社の業界でどのようなシステムが一般的かを調査した上で選びましょう。業界特化型の勤怠管理クラウドには以下のようなものがあります。
建設業界
現場に直行直帰して稼働する従業員が多いため、モバイルで手軽に打刻できるシステムが必要です。打刻に専用のデバイスが必要なシステムは現実的ではないでしょう。
>あわせて読みたい
医療・介護業界
医療・介護業界はシフト勤務が多い業界です。特に深夜勤務が多いのが特徴で、必然的に勤怠管理は複雑化します。
また、医療業界は専門職が多く報酬体系が一般企業よりも複雑です。勤怠管理システムを導入する際には、それら医療・介護業界の独特な制度に対応できるものを選ぶ必要があるでしょう。
>勤怠管理システムの導入事例
導入コストと利便性のバランス
勤怠管理クラウドは毎月利用料がかかるのが一般的です。料金体系は運営会社によって異なりますが、利用するユーザーの人数によって利用料金が変わるサービスが多いです。また、初期費用が必要なサービスもあります。
クラウドサービスは比較的安価に利用できますが、想定する予算でまかなえるのかどうかは対象人数などを含め、事前に検討した上で選びましょう。
既存システムとの連携可能性
勤怠管理システムで取得した勤怠データは、給与計算や労務管理などの既存システムと連携すればデータの二重入力や集計の手間を省けます。また、計算間違いなどの人為的ミスも防げるでしょう。
勤怠管理システムでは、主にCSV出力やAPI連携によってさまざまなシステムとのデータ連携が可能です。製品選びの際には、自社で導入している既存システムとの連携の可否を確認してみてください。
>関連記事
サポートの充実度
各製品において大きな差が出やすいのはサポート体制です。特に勤怠管理システムをはじめて導入する場合は、以下の点を比較するとよいでしょう。
- 導入前の初期構築サポートを受けられるか
- 導入後はどの程度サポートを受けられるか
- 専任の担当者がつくか
サポート費用が基本料金に含まれている製品から、初期設定に追加費用が必要なものまでさまざまです。なお、コストを抑えることばかりを重視してユーザー設定型のシステムを選んだために、導入後に大きな負担がかかってしまったケースもあります。
まとめ
勤怠管理クラウドの主な機能や選び方も紹介し、成功する勤怠管理のポイントをお伝えしました。
興味はあるものの「たくさんあって選びきれない」という方は、本記事を参考にして、自社に合った勤怠管理システムを探してみましょう。まずは規模・業種などの基準から、ある程度タイプを絞り込み、その後、ポイントに沿って、順次検討を加えていくとスムーズです。
>導入事例
当社では、メーカー認定のインストラクターが、30社以上の業務ソフトを取扱い、導入をサポート致します。マルチベンダーとして中四国(四国四県・広島・岡山)を中心に活動させていただき、それ以外のエリアではオンラインでもご対応致します。
ご興味のある方はぜひ、無料でダウンロードできる資料をご覧ください。
>サービス紹介資料のダウンロード【無料】はこちら