勤怠管理システムと給与計算システムの連携のメリット
勤怠管理と給与計算の連携の効率化について、労務担当者向けにメリットを紹介します。
勤怠管理で給与計算のよくある悩みから、連携システムの選定ポイントなど労務担当者の負担軽減や正確な給与計算の実現に役立つ情報を提供します。
目次[非表示]
- 1.勤怠管理と給与計算のよくある悩み
- 1.1.集計作業に手間がかかる
- 1.2.入力ミスやトラブルが発生するおそれがある
- 1.3.属人的な対応になりがち
- 1.4.連携できていないことで起こる処理工数の多さ
- 2.勤怠管理と給与計算のシステム連携によるメリット
- 2.1.業務効率向上
- 2.2.人的ミスの削減
- 2.3.法改正の対応がスムーズになる
- 3.勤怠管理と給与計算システムの連携の仕組み
- 3.1.CSVを使って連携する
- 3.2.クラウド上で連携する
- 4.連携システムの選定ポイント
- 4.1.社内体制や業務フローに合わせる
- 4.2.既存システムとの連携可能性
- 4.3.システム導入後のサポートの充実度
- 5.まとめ
勤怠管理と給与計算のよくある悩み
集計作業に手間がかかる
紙やExcel、古いシステムなどで管理している場合、人の手で集計や入力、計算などの作業が発生して手間がかかってしまい、毎月の締め日後には給与業務の担当者が残業続きになってしまうこともあります。
確認作業も含め、人手も必要になるため、コストも労力もかかってきます。毎月、給与支払日前に発生している残業が習慣化してしまいがちです。
入力ミスやトラブルが発生するおそれがある
人の手で紙やExcelのデータから勤怠実績を入力し、給与計算を行えば、入力ミスや計算ミスも起こります。
また、給与計算担当者が注意していても、無料ツールや古いシステムを使っている場合、 現行の法規制に対応できていないといったことが起きる可能性があります。給与計算でのミスは給与支給、税務関係などでトラブルが発生する恐れもあります。
属人的な対応になりがち
給与計算は、勤怠情報を反映して計算を行うだけでなく、これらのさまざまな専門知識が必要になります。
- 就業規則や労働契約で決まっている各種手当
- 税務関係の計算
- 厚生年金、介護保険料、健康保険料などの社会保険
専門知識が必要な分、属人的な業務になり、急に担当者が抜けた場合、給与業務に滞りが起きてしまうという事態にも陥りかねません。
連携できていないことで起こる処理工数の多さ
給与計算は勤怠管理データをもとに行われますが、勤怠のデータが給与計算システムに自動連携していなければ、給与計算担当者がデータを加工して給与を計算しなければなりません。
作業の手間がかかるうえ、勤怠データを正しく処理しなければ給与計算のミスにつながります。勤怠管理と給与計算のデータ連携をしていないことで、業務の手間を増やし、ミスが発生しやすい状況となっている可能性があるでしょう。
(給与計算システムを利用した処理の全体像)
>導入事例
勤怠管理と給与計算のシステム連携によるメリット
業務効率向上
給与ソフトと勤怠データを連携し一元管理することで、勤務状況データをもとに自動的に給与計算ができるようになり、煩雑になりがちな業務の効率化が期待できます。
勤怠管理データを加工して給与計算を行う手間が削減されるため、大幅な業務効率化につながるでしょう。
>既存給与システムと勤怠管理システムを連携した事例
人的ミスの削減
勤怠管理と給与計算が自動連携すれば、手入力や手計算の作業量が減少するため、人的ミスのリスクが低下します。日々の細かいミスを減らすことが、税務や労務管理、給与支払いなどに関する重大な不備の予防にもつながります。また、データのダブルチェックや修正の手間も低減するでしょう。
法改正の対応がスムーズになる
システムの中には、法改正がおこなわれた場合、法改正に対応した内容に自動アップデートされるものがあります。
勤怠管理や給与管理は、税制度や社会保険制度に基づいて正しく処理されなければなりませんが、これらの制度はしばしば変更・修正されるため、人の手で処理を行う場合は、担当者が変更点を理解して、適正な方法で処理する必要があります。
法改正により勤怠管理の内容に変更があっても、勤怠管理システムと給与管理システムが連携していれば、担当者は法改正に対応した給与計算を手間なくおこなうことができます。
勤怠管理と給与計算システムの連携の仕組み
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させる方法を2つご紹介します。
- CSVを使って連携する
- クラウド上での連携する
クラウド上で相互に連携できれば、ワンクリックで勤怠データを取り込むことが可能となります。ただし、中にはクラウド上での連携に対応していない勤怠管理システムや給与計算ソフトもあるため、その場合は「CSV出力」を使うことになります。
CSVを使って連携する
勤怠管理システムで集計したデータは、CSVとして出力して、給与計算ソフトに取り込むことが可能です。取り込みができれば、あとは給与計算ソフトが自動で給与計算を行ってくれます。
CSV出力のメリットは、操作が難しくないことと、ほとんど全ての給与計算ソフトに対応しているという点です。一方、CSV出力のデメリットとしては、出力したデータを給与計算ソフトに取り込む手間がかかる点です。
クラウド上で連携する
クラウド上で勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携を行えば、自動で連携が完了するため、CSVデータを取り込む手間が不要になります。
クラウド上での連携に対応している勤怠管理システムと給与計算ソフトであれば、こちらの方法がおすすめです。
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連携システムの選定ポイント
社内体制や業務フローに合わせる
システムの導入によって、社内体制と業務フローをどうしたいのか、ゴールを考えた上で選ぶと良いでしょう。どこまでを自分たちの手で行い、どこからシステムに自動化させるのかなどを自社で決めておくことが大切です。もしもそこまで自動化させる必要がないと判断した場合は、シンプルな機能だけを備えたソフトの利用で費用を抑えることも視野にいれることができます。
既存システムとの連携可能性
すでに自社で利用している勤怠管理システム、給与計算や労務管理システムなどがある場合は、それと連携できるかどうかを確認しておきましょう。せっかく導入したシステムが、連携できなければ十分な効率性を得られなくなるので、この点はよく注意しておきましょう。
システム導入後のサポートの充実度
各製品において大きな差が出やすいのはサポート体制です。特にクラウドシステム等をはじめて導入する場合は、以下の点を比較するとよいでしょう。
- 導入前の初期構築サポートを受けられるか
- 導入後はどの程度サポートを受けられるか
- 専任の担当者がつくか
サポート費用が基本料金に含まれている製品から、初期設定に追加費用が必要なものまでさまざまです。なお、コストを抑えることばかりを重視してユーザー設定型のシステムを選んだために、導入後に大きな負担がかかってしまったケースもあります。
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まとめ
勤怠管理と給与計算の連携の効率化について、労務担当者向けにメリットをご紹介しました。
給与計算を効率的におこなうには、勤怠管理システムと給与計算システムを連携させるのがポイントです。連携させることにより、給与計算が圧倒的におこないやすくなるため人事の業務削減につながり、ミスやトラブルを防げます。
労務担当者の負担軽減や正確な給与計算の実現に役立つ情報となれば幸いです。
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