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【お忘れではないですか?】適格請求書等保存方式(インボイス制度)は令和5年10月1日からスタートです!準備をお早めに!!

令和5年 10 月1日から、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書等保存方式 (いわゆるインボイス制度)が導入されます。

当社でもインボイスの話題は過去にも取り扱ってきました。
▼適格請求書等保存方式(インボイス制度)開始までに行うこと
https://nice-system.co.jp/blog/115

▼インボイス制度による影響を考える
https://nice-system.co.jp/blog/120

▼適格請求書等保存方式(インボイス制度)は仕入側も準備を!
https://nice-system.co.jp/blog/126

▼適格請求書等保存方式(インボイス)導入後は消費税の端数処理にも注意!
https://nice-system.co.jp/blog/140

▼適格請求書等保存方式導入後は納品書の保管にも注意!
https://nice-system.co.jp/blog/150

▼帳簿のみの保存での仕入税額控除を行うには
https://nice-system.co.jp/blog/129


インボイス制度 実務対策ガイドブック



今回は、そもそも適格請求書等保存方式(インボイス制度)とは何かをご説明いたします。

目次[非表示]

  1. 1.仕入税額控除とは
  2. 2.適格請求書とは
    1. 2.1.適格請求書発行事業者登録制度
    2. 2.2.※1 適格請求書の記載事項
    3. 2.3.※2 適格請求書の交付義務免除
  3. 3.適格請求書発行事業者の義務等(売手側が気を付ける事)
  4. 4.仕入税額控除の要件(買手側が気を付ける事)
    1. 4.1.帳簿の記載事項
    2. 4.2.請求書等の範囲
    3. 4.3.帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合
  5. 5.税額計算の方法
  6. 6.システムの対応のご準備をお忘れなく!!


仕入税額控除とは

仕入税額控除とは簡単にいいますと、生産や流通の各取引の段階で、二重、三重に税金がかかることのないようにする為の制度です。
この仕入税額控除の適用を受けるためには、現在では区分経理に対応した帳簿及び区分記載請求書等の保存が必要です。(区分記載請求書等保存方式)

令和5年 10 月1日から「区分記載請求書等保存方式」から「適格請求書等保存方式」に変わります。


適格請求書とは

令和5年 10 月1日から仕入税額控除の方式が「適格請求書等保存方式」に変わります。

適格請求書等保存方式に必要となる『適格請求書』とは、「売手が、買い手に対し正確な適正税率や消費税額等を伝える為の手段」の事をいい、適格請求書に必要な事項(※1 適格請求書の記載事項)が記載された請求書や納品書その他これらに類する書類(領収書やレシート等)をいいます。

適格請求書を交付できるのは適格請求書発行事業者に限られます。

適格請求書発行事業者登録制度

適格請求書発行事業者となるためには、税務署長に「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出し、登録を受ける必要があります。
なお、課税事業者でなければ登録を受けることはできません。

登録申請は令和3年10月1日から提出可能です。
適格請求書等保存方式が導入される令和5年10月1日から登録を受けるためには、
原則として令和5年3月31日までに登録申請を提出する必要があります。



※1 適格請求書の記載事項

適格請求書には、下記の内容が記載されている必要があります。
下線の項目が、現行の「区分記載請求書等保存方式」の記載事項に追加される項目です。

  1. 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
  2. 取引年月日
  3. 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  4. 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び 適用税率
  5. 消費税額等(端数処理は一請求書当たり、税率ごとに1回ずつ)
  6. 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称


※2 適格請求書の交付義務免除

適格請求書を交付することが困難な以下の取引は、適格請求書の交付義務が免除されます。

  1. 公共交通機関である船舶、バス又は鉄道による旅客の運送
    (3万円未満のものに限ります。)
  2.  出荷者が卸売市場において行う生鮮食料品等の譲渡
    (出荷者から委託を受けた受託者が卸売の業務として 行うものに限ります。)
  3.  生産者が農業協同組合、漁業協同組合又は森林組合等に委託して行う農林水産物の譲渡
    (無条件委託方式か つ共同計算方式により生産者を特定せずに行うものに限ります。)
  4.  自動販売機により行われる課税資産の譲渡等
    (3万円未満のものに限ります。)
  5.  郵便切手を対価とする郵便サービス
    (郵便ポストに差し出されたものに限ります。)


適格請求書発行事業者の義務等(売手側が気を付ける事)

適格請求書発行業者には、上記の適格請求書の交付義務免除に該当する場合を除き、取引の相手側(課税事業者に限ります)の求めに応じて、下記の義務が課されます。
 適格請求書を交付する義務
 交付した適格請求書の写しを保存する義務
 (交付した日又は提供した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間


仕入税額控除の要件(買手側が気を付ける事)

適格請求書等保存方式では、適格請求書などの請求書等の交付を受けることが困難な一定の場合(※3 帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合) を除き、一定の事項を記載した帳簿及び請求書等の保存が仕入税額控除の要件となります。

帳簿の記載事項

保存が必要となる帳簿の記載事項は下記の通りです。
現行と同様です。)

  1. 課税仕入れの相手方の氏名又は名称
  2. 取引年月日
  3. 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  4. 対価の額


請求書等の範囲

保存が必要となる請求書には、以下のものが含まれます。

  1. 適格請求書又は適格簡易請求書
  2. 仕入明細書等(適格請求書の記載事項が記載されており、相手方の確認を受けたもの)
  3. 卸売市場において委託を受けて卸売の業務として行われる生鮮食料品等の譲渡及び農業協同組合等が委託 を受けて行う農林水産物の譲渡について、受託者から交付を受ける一定の書類
  4. ①から③の書類に係る電磁的記録


帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合

請求書等の交付を受けることが困難な以下の取引は、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。

  1. 適格請求書の交付義務が免除される取引 (※2 適格請求書の交付義務免除)
  2. 適格簡易請求書の記載事項を満たす入場券等が、使用の際に回収される取引
  3. 古物営業、質屋又は宅地建物取引業を営む者が適格請求書発行事業者でない者から棚卸資産を取得する取引
  4. 適格請求書発行事業者でない者から再生資源又は再生部品(棚卸資産に限ります。)を購入する取引
  5. 従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当等に係る課税仕入れ


税額計算の方法

現行では税額計算は「割戻し計算」ですが、適格請求書等保存方式では
 割戻し計算・・・適用税率ごとの取引総額を割り戻して計算
 積上げ計算・・・適格請求書に記載のある消費税額等を積み上げて計算
を選択する事ができます。
※売上税額を「積上げ計算」により計算する場合には、仕入税額も「積上げ計算」により計算しなければなりません。


システムの対応のご準備をお忘れなく!!

上記でご説明したように、今回の制度改正は非常に大きなものとなります。

現在お使いの販売管理システム・会計システムが適格請求書等保存方式 (インボイス制度)に対応する予定がない場合、システムを切り替える必要がでてきます。
また、現在システムをお使いではない方も、より複雑化する消費税管理へ対応する為に、システムの採用をご検討されてはいかがでしょうか?

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